議会報告

2013.02.13 |定例県議会

2013年2月定例県議会(予算委員会)の一般質問の報告

1.放課後児童クラブについて

(1)10人未満の小規模放課後児童クラブの運営費の補助はどのように行われているのか。

答弁内容(児童家庭課長 伊勢田 洋彰)

10人未満の小規模放課後児童クラブの運営費については、国の補助制度では対象とならないため、県単独事業により登録児童数や開設日数に応じて補助を行っています。

平成24年度は、14市町、17施設への補助を予定しています。

(再質問)今後、10人未満の小規模放課後児童クラブの運営費の補助額を引き上げる考えはないか。

答弁内容(児童家庭課長 伊勢田 洋彰)

県では、小規模放課後児童クラブの運営については、地域の実情に配慮しつつ、実施主体である市町村等が登録児童数の規模拡大等による経営の効率化、適正化を検討すべきものと考えており、現時点において、運営費の補助額を引き上げることは、考えておりません。

(2)老朽化や利用児童の増加などを理由とした建て替えや増改築は、今後益々需要が増えるものと思われるが、補助制度はどうなっているのか。

答弁内容(児童家庭課長 伊勢田 洋彰)

国の補助制度の考え方は、クラブの未設置地域での新設や、既設置地域における定員増のための新設などを補助対象としており、老朽化に伴う建替え等は、補助の対象とはなっておりません。

(再質問)国の補助制度に乗らない施設の改修等について、県の単独事業で補助する考えはないか。

答弁内容(児童家庭課長 伊勢田 洋彰)

県では、放課後児童クラブの施設整備への補助については、施設の新設や増設に対し補助することとしており、県単独事業による改修等への補助は考えておりません。

しかしながら、施設の改修等についてニーズがあることも認識しておりますので、今後、機会を捉えて、国の補助制度の対象となるよう、要望していきたいと考えています。

(要望)
放課後児童クラブは、今後益々需要が増大するものと考えられるので、その運営や施設整備について補助制度を更に充実するよう要望する。

2.地域生活支援事業について

市町村の行う地域生活支援事業は重要と考えるが、県はどう考えているのか。

答弁内容(障害福祉課長 山田 勝土)

現在、市町村では、地域のニーズに応じ、日中一時支援、移動支援、地域活動支援センター事業などの地域生活支援事業を実施しております。

これらの事業は、定員や職員配置等について、市町村において適切かつ柔軟に定め、地域の特性や障害のある人の状況に応じて実施することができるものであり、全国一律の障害福祉サービスを補完する重要な事業であると考えております。

(再質問)地域生活支援事業を推進するためにも、市町村に対する助成を充実させるべきではないか。

答弁内容(障害福祉課長 山田 勝土)

地域生活支援事業に係る費用について、国は100分の50以内、都道府県はその半分の100分の25以内を予算の範囲内で補助することができる旨の障害者自立支援法の規定に基づき、今年度の執行見込みは、国が約34%、県はその半分の補助率で補助することとしております。

しかしながら、県内市町村からも、国は補助率を引き上げるべきとの要望が出ていることは承知しており、県としても、市町村の地域生活支援事業を推進するため、国に対して、補助の拡充を要望してまいります。

(要望)
市町村の地域生活支援事業の推進のためにも、是非、国に要望して欲しい。また、国の補助が拡充した際には、県の補助についても拡充を検討して欲しい。

3.「千葉県新エネルギー等活用推進事業」について

平成25年度予算では、24年度と比べて大きく削減されている理由は何か。

答弁内容(環境政策課長 櫛引 宣子)

「千葉県新エネルギー等活用推進事業」は、今年度から3年間を対象期間とした本県のモデルとなる事業の提案募集を行いました。
来年度の予算額は、今年度に応募のあった事業の25年度実施分の所要額を計上したものです。

(再質問)県は、市町村の公共施設への再生可能エネルギーの導入支援について、どのように考えているのか。

答弁内容(環境政策課長 櫛引 宣子)

県では、これまで地球温暖化対策の一環として、我孫子市の生涯学習センターをはじめ、15市町の公共施設における太陽光発電設備の設置を支援してきました。
なお、国においては、防災拠点等への再生可能エネルギーの導入を目的とする基金を、平成28年度までにすべての都道府県・政令指定都市に設置することとしており、県としても、早期に交付を受け、支援に努めたいと考えています。

(要望)
再生可能エネルギー導入のための国の基金事業については、来年度は、事業が採択されるよう努力していただきたい。

4.公共用水域放射能濃度モニタリング調査について

県が実施した手賀沼・印旛沼流域における放射性物質モニタリング調査の結果は、どのようなものであったのか。

答弁内容(環境生活部長 戸谷 久子)

県では、昨年の5月から7月にかけて、手賀沼・印旛沼流域内の沼や流入河川の42地点について、水質と底質のモニタリング調査を実施したところです。
その結果、水質は全地点で、放射性セシウム、放射性ヨウ素とも検出されませんでした。
また、底質については、放射性セシウムが、
・手賀沼流域では、沼内の大津川河口付近の濃度が最も高く、1キログラムあたり12,200ベクレルであり、沼西側の流入河川でも比較的濃度の高い地点がみられました。
・その一方で、印旛沼流域は、手賀沼流域と比較すると全体的に濃度が低い傾向にあり、最も高い地点でも4,600ベクレルでした。

(再質問)手賀沼流域に放射性セシウムの濃度が高い地点があるが、手賀沼流域の2回目の調査状況はどうなっているのか。

答弁内容(水質保全課長 大竹 毅)

手賀沼流域の2回目の調査については、昨年12月から開始し、1月中旬にかけて沼内や流入河川の水質及び底質の採取を行ったところです。
現在、分析を行っていますが、2月末を目途に調査結果をとりまとめ、公表してまいりたいと考えております。

(再質問)手賀沼流域の調査に、今後どのように取り組んでいくのか。

答弁内容(水質保全課長 大竹 毅)

県としては、放射性物質の実態や移動などの状況をより詳細に把握することが重要であると考え、手賀沼流域においては、本年3月に3回目のモニタリング調査を実施することとしています。
また、平成25年度についても、流域自治体と連携をとりながら、四半期に1回を目途に調査を継続するなど、今後とも放射性物質の状況を、定期的に監視し、結果を速やかに公表するとともに、関係機関に情報提供してまいりたいと考えております。

(要望)
放射能調査では、特に関係者への情報提供について、積極的な対応をお願いしたい。
また、桟橋の整備については、関係者の意見をよく聞いて、検討を進めていただきたい。

5.手賀沼における桟橋について

手賀沼水環境保全協議会では、手賀沼の水環境保全のため、環境学習として行っている船上見学会で桟橋をどう利用しているか。

答弁内容(水質保全課長 大竹 毅)

手賀沼水環境保全協議会では、平成23年度に船上見学会を延べ27回実施し、1,242人の方が参加したところです。
この船の乗り降りには、我孫子手賀沼漁協が所有している桟橋1カ所、民間事業者が所有している手賀沼公園の桟橋3カ所、併せて4カ所を主に利用しています。
なお、我孫子手賀沼漁協の桟橋は、環境学習を行っている手賀沼親水広場に近いため、利用回数の半分以上となっています。

(再質問)船上見学会をさらに積極的に行うため、手賀沼親水広場周辺に県で桟橋を設置する考えはないか。

答弁内容(水質保全課長 大竹 毅)

今後の船上見学会については、県で桟橋を設置するのではなく、我孫子手賀沼漁協や民間事業者の桟橋も含めて、既存のものを活用して対応できると考えております。

(再質問)手賀沼親水広場周辺の既存の桟橋は老朽化していると聞いているが、県としての対応はどうか。

答弁内容(水質保全課長 大竹 毅)

老朽化している桟橋については、手賀沼水環境保全協議会以外にも、地元市や民間団体も利用していることから、設置者の我孫子手賀沼漁協の意向を確認しながら、利用している協議会や地元市などで協力できることを、検討してまいりたいと考えております。

(要望)
放射能調査では、特に関係者への情報提供について、積極的な対応をお願いしたい。
また、桟橋の整備については、関係者の意見をよく聞いて、検討を進めていただきたい。

6.いじめ問題について

(1)いじめ問題の解消に向けて、県教育委員会はどのような取り組みをしているか。

答弁内容(教育長 瀧本 寬)

いじめの解消に向けては、その早期発見・早期対応がなにより大切でありますことから、研修による教員の資質向上を図るとともに、スクールカウンセラーの派遣や子どもと親のサポートセンターでの対応など、教育相談の充実を図っているところです。

(2)相談体制の充実が必要と考えるが、子どもと親のサポートセンターではどのような取り組みを行っているか。

答弁内容(指導課長 田山 正人)

子どもと親のサポートセンターでは、電話、メール、来所による相談の他に、いつでも相談できる24時間いじめ電話相談を実施しています。
また、学校における研修を支援するため、スクールアドバイザー派遣事業などを行っています。

(3)スクールアドバイザー派遣事業とは、どんな事業か。

答弁内容(指導課長 田山 正人)

スクールアドバイザー派遣事業は、学校の生徒指導、教育相談の充実に向けて、その専門家である大学教授や精神科医等103人を登録し、講師として派遣しています。
なお、昨年度の派遣件数は、229件でした。

(4)平成24年度は、小中学校間で何名の教員が人事交流しているのか。

答弁内容(教職員課長 金子 英孝)

平成24年度は、小学校から中学校へ130名、中学校から小学校へ23名、合計153名の教員が人事交流しております。

(要望)
中1ギャップ解消につながる小中学校間の人事交流を、さらに進め、きめ細やかな指導を充実させていくことを要望する。。

(5)免許法認定講習により、新たに教員免許を取得する者はどのくらいいるのか。

答弁内容(教職員課長 金子 英孝)

小中学校の教員免許を取得するための講習については、毎年、1,000名以上の教員が受講しております。免許取得には、数年を要しますが、毎年、約130名の教員が、新たに小学校や中学校の免許を取得しています。

(6)県で行っているネットパトロールは、どのように行われているのか。また、実績はどうか。

答弁内容(課長 石川 徹)

青少年ネット被害防止対策事業では、青少年がよく利用する「ブログ」、「ネット掲示板」などについて、個人情報の公開や、誹謗・中傷、飲酒・喫煙、わいせつ表現などが書き込まれていないか監視しています。

今年度、12月末までに発見した2,219件のうち、約8割が高校生によるもので、性別で見ると女子が9割近くを占めています。
このうち、教育委員会、警察本部に連絡し、指導対応を依頼したものは507件です。

(再質問)ネットパトロールの結果をどのように生かしているのか。

答弁内容(課長 石川 徹)

問題のある書き込みについては、県・市町村教育委員会等に直ちに情報提供し、削除を含めた生徒指導につなげるとともに、性的被害など緊急性の高いものは警察に通報しています。
また、月ごとの状況をまとめ、指導する際の注意点とともに、教育委員会を通じ、県内の中学校・高等学校・特別支援学校に情報提供しています。

(再質問)ネットパトロールを強化していくべきと考えるが、今後どのように取り組んでいくのか。

答弁内容(課長 石川 徹)

ネットパトロールは、全ての中学校・高等学校・特別支援学校を対象に実施しております。
子どもたちをトラブルから守るためには、大人も子どもも共にインターネットの危険性と正しい利用の知識を持つことが重要であることから、今後、書き込みの監視に加え、講演会などの啓発を、さらに充実強化してまいります。

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